レガシーの環境定義 そのいち:土地
2014年9月3日何事もまずは足回りから
□フェッチランド
□デュアルランド
□2マナランド
□不毛の大地
□基本土地
□フェッチランド
最近は友好色フェッチの再録でなにかと話題に上がる全10種類の土地。
2つの基本土地タイプを持つデュアルランドの利便性を引き立てるのが一番重要な役割。RUG、BUG、ジャンドのような3色以上のデッキを組む上で、好きな色にアクセス可能にしてくれる点はデュアルランド単体ではなし得ない希有な能力。しかもアンタップインだし、基本土地も持ってこれる。
次に特筆するべきは手軽なリシャッフル手段であること。フェッチランドの存在がないと《渦巻く知識》はその実力を発揮できない、という一点を考えるだけでも影響力の大きさは理解しやすい。《渦巻く知識》の他にも《師範の占い独楽》、《森の知恵》、《思案》などライブラリーを操作するカードと親和性が高い。これらライブラリー操作系のカードはフェッチランドのリシャッフル機能を前提に採用されているので、仮にフェッチランドが禁止の憂き目にあうとここら辺のカードの採用率は極端に低くなるか、あるいはほとんど採用されなくなるカードも出てくるかもしれない。
弱点としては1点のペイライフと《もみ消し》の存在。しかし、これらの弱点はデッキ全体の潤滑油として考えるなら、甘んじて受け入れるべきである。
あくまで添え物的な立ち位置ながら、その存在の有無で環境全体のデッキ構築の手法を決定付けている。
□デュアルランド
ペイライフやタップインのようなデメリットを持たずに2色を供給できる、基本土地の疑似上位互換な10種類の土地。
フェッチランドはデュアルランドの存在がないと価値が半減してしまうが、デュアルランドはフェッチランドがなくてもその価値が下がらない、というか多分上昇する。とはいっても、フェッチランドとの関係は切っても切れないもので、3色で有色土地14枚みたいなデッキが成立するのはフェッチ+デュアランのパッケージがあったればこそ。
デュアルランド単体の性能だけで見ると、最も優秀な2色を供給する土地、以上。なかったらなかったでギルドランドやダメージランドでスロットの代替は可能。もちろんフェッチランドを含む特定の基本土地タイプを参照するカードの価値が下がったり、バーンの立ち位置が変わったりとかの細かな変動はたくさんあるにせよ。
■フェッチランド+デュアルランド
・3色目以降のタッチが容易
・土地の最少かつ最適な構築
フェッチランドとデュアルランドはレガシーをやる上であまりにも当然の前提になってしまっているため、そのシナジーの構造を今更うだうだ書こうとは思わないけど、5色ランド以外の複数色を出す土地と比べて何が秀でているか、といえば上の2つ、だと思う。
フェッチランド自体のリシャッフル機能の素晴らしさはフェッチランド単体の項で紹介済みなので割愛。
□2マナランド
《古の墳墓》と《裏切り者の都》の2種類を指す。
もちろん他の2マナを出す土地も2マナランドではあるんだけど、アンタップインのメリットの大きさからレガシーで2マナランドといえば上の2種類を指すことがほとんど。後でまた書くけど、《不毛の大地》が存在する環境でチャージランドやらおかえりランドやらのターンをまたいでのマナブーストのリスクはあまりにも大きい。
これら2マナランド の有用性は2〜4マナ域の(2)をマナコストに含む呪文の影響力によって定義づけられる。具体的には1〜2t目に繰り出される《血染めの月》、《虚空の杯》、《三なる宝珠》、《実物提示教育》は簡単にゲームをぶっ壊すよね、という話。《実物提示教育》を除く3枚はレガシーの多色傾向、低マナ域傾向を利用したロックカードであり、《実物提示教育》はレガシー最強のコンボデッキの軸となるカードである。これらのカードを予定より1t速くキャストできることのメリットはあまりにも大きい。
フェッチランド、デュアルランドが多色傾向を促進するのに対して、2マナランドは環境全体のテンポを加速させるのに役立つカードなので一緒に紹介するのは微妙に場違いな感じもするかもしれない。でもまあ、2マナランドを利用するデッキの存在とその影響力の大きさはレガシー全体で見ると割と無視できるものではない。
□不毛の大地
ここまで書き連ねてきた有用な特殊土地を否定するために存在する土地。
先輩としては《露天鉱床》、後輩としては《黄塵地帯》、《幽霊街》、《地盤の際》が存在する、マジック全体としては以外とメジャーな特殊土地ファミリーの一員。このカードの有用性はデュアルランドその他諸々の特殊土地によって保証される。
その本質的な役割を端的に述べるのであれば、「お互いの1マナを、テンポロスを最小限に、恒久的に無化する」こと。仮にタップインの土地を破壊できた場合はそのテンポアドバンテージはさらに拡大する。レガシーにおけるタップインの土地の脆弱性は間違いなくこのカードが定義している。そしてあるカードをレガシー的な視点から評価するときにしばしば用いられる3マナ以降(時としては2マナ以降)のカードは重い、という文句は少なからず《不毛の大地》を意識したものだと考えていいだろう。
《不毛の大地》を使う際には、レガシーの低マナ域志向が《不毛の大地》を意識して形成されたものだとするならば、《不毛の大地》自体もその影響を受けずにはいられない、ということは頭の中に入れておいた方がいい。つまり、《不毛の大地》がゲームの中で持ちうる影響力は実は限定的である。《不毛の大地》によって相手のマナを縛ることはできるが、それと同時に自分が用いるマナが1マナ減っていること、またその1マナはターンの進行によって回復可能なものであることを忘れ、いたずらに起動しているとわりとしっぺ返しをくらいますよ。短期的なゲームプランを目指すテンポデッキならある程度無視できる特性だが、中〜長期的なゲームプランを目指すことも多いJund、パトリオット、Death&Tax、ゴブリンなどでは《不毛の大地》の起動が逆に敗着になることもあるので注意。
それとは別に今回書かない特殊土地に対処する手段として《不毛の大地》は非常に優れたカードである。《Karakas》、《リシャーダの港》、《燃え柳の木立》、《魂の洞窟》、《雲上の座》、《Maze of Ith》、《名前の長い土地》、《暗黒の深部》など個々のゲームに影響を持つ特殊土地は枚挙にいとまがない。これらのカードに対してテンポ的に最適な解答を《不毛の大地》は提供してくれる。
□基本土地
マジックの最も基本的な部分だといえる5種類の土地。
《平地》、《島》、《沼》、《山》、《森》。
ここまで読みすすめていただいた方ならすぐに分かると思うが、《不毛の大地》の存在から基本土地がいかに優秀な土地であるかは逆説的に証明される。また《血染めの月》や《もみ消し》の存在も基本土地がレガシーという環境に必要な理由になるだろう。
某プレイヤーではないが基本土地への感謝は怠らない方がいい。
□その他の特殊土地
《不毛の大地》への項でも書いたが、上で紹介したもの以外にも個々のゲームで勝敗を分ける特殊土地はかなり多い。しかしそれらはその特殊地形を採用する理由のある個々のデッキにおいての価値に大きく左右されるものなので今回は特に紹介することはしません。
気になる方はmtgwikiで調べるといいと思います。
http://bit.ly/1qykRr4
□フェッチランド
□デュアルランド
□2マナランド
□不毛の大地
□基本土地
□フェッチランド
最近は友好色フェッチの再録でなにかと話題に上がる全10種類の土地。
2つの基本土地タイプを持つデュアルランドの利便性を引き立てるのが一番重要な役割。RUG、BUG、ジャンドのような3色以上のデッキを組む上で、好きな色にアクセス可能にしてくれる点はデュアルランド単体ではなし得ない希有な能力。しかもアンタップインだし、基本土地も持ってこれる。
次に特筆するべきは手軽なリシャッフル手段であること。フェッチランドの存在がないと《渦巻く知識》はその実力を発揮できない、という一点を考えるだけでも影響力の大きさは理解しやすい。《渦巻く知識》の他にも《師範の占い独楽》、《森の知恵》、《思案》などライブラリーを操作するカードと親和性が高い。これらライブラリー操作系のカードはフェッチランドのリシャッフル機能を前提に採用されているので、仮にフェッチランドが禁止の憂き目にあうとここら辺のカードの採用率は極端に低くなるか、あるいはほとんど採用されなくなるカードも出てくるかもしれない。
弱点としては1点のペイライフと《もみ消し》の存在。しかし、これらの弱点はデッキ全体の潤滑油として考えるなら、甘んじて受け入れるべきである。
あくまで添え物的な立ち位置ながら、その存在の有無で環境全体のデッキ構築の手法を決定付けている。
□デュアルランド
ペイライフやタップインのようなデメリットを持たずに2色を供給できる、基本土地の疑似上位互換な10種類の土地。
フェッチランドはデュアルランドの存在がないと価値が半減してしまうが、デュアルランドはフェッチランドがなくてもその価値が下がらない、というか多分上昇する。とはいっても、フェッチランドとの関係は切っても切れないもので、3色で有色土地14枚みたいなデッキが成立するのはフェッチ+デュアランのパッケージがあったればこそ。
デュアルランド単体の性能だけで見ると、最も優秀な2色を供給する土地、以上。なかったらなかったでギルドランドやダメージランドでスロットの代替は可能。もちろんフェッチランドを含む特定の基本土地タイプを参照するカードの価値が下がったり、バーンの立ち位置が変わったりとかの細かな変動はたくさんあるにせよ。
■フェッチランド+デュアルランド
・3色目以降のタッチが容易
・土地の最少かつ最適な構築
フェッチランドとデュアルランドはレガシーをやる上であまりにも当然の前提になってしまっているため、そのシナジーの構造を今更うだうだ書こうとは思わないけど、5色ランド以外の複数色を出す土地と比べて何が秀でているか、といえば上の2つ、だと思う。
フェッチランド自体のリシャッフル機能の素晴らしさはフェッチランド単体の項で紹介済みなので割愛。
□2マナランド
《古の墳墓》と《裏切り者の都》の2種類を指す。
もちろん他の2マナを出す土地も2マナランドではあるんだけど、アンタップインのメリットの大きさからレガシーで2マナランドといえば上の2種類を指すことがほとんど。後でまた書くけど、《不毛の大地》が存在する環境でチャージランドやらおかえりランドやらのターンをまたいでのマナブーストのリスクはあまりにも大きい。
これら2マナランド の有用性は2〜4マナ域の(2)をマナコストに含む呪文の影響力によって定義づけられる。具体的には1〜2t目に繰り出される《血染めの月》、《虚空の杯》、《三なる宝珠》、《実物提示教育》は簡単にゲームをぶっ壊すよね、という話。《実物提示教育》を除く3枚はレガシーの多色傾向、低マナ域傾向を利用したロックカードであり、《実物提示教育》はレガシー最強のコンボデッキの軸となるカードである。これらのカードを予定より1t速くキャストできることのメリットはあまりにも大きい。
フェッチランド、デュアルランドが多色傾向を促進するのに対して、2マナランドは環境全体のテンポを加速させるのに役立つカードなので一緒に紹介するのは微妙に場違いな感じもするかもしれない。でもまあ、2マナランドを利用するデッキの存在とその影響力の大きさはレガシー全体で見ると割と無視できるものではない。
□不毛の大地
ここまで書き連ねてきた有用な特殊土地を否定するために存在する土地。
先輩としては《露天鉱床》、後輩としては《黄塵地帯》、《幽霊街》、《地盤の際》が存在する、マジック全体としては以外とメジャーな特殊土地ファミリーの一員。このカードの有用性はデュアルランドその他諸々の特殊土地によって保証される。
その本質的な役割を端的に述べるのであれば、「お互いの1マナを、テンポロスを最小限に、恒久的に無化する」こと。仮にタップインの土地を破壊できた場合はそのテンポアドバンテージはさらに拡大する。レガシーにおけるタップインの土地の脆弱性は間違いなくこのカードが定義している。そしてあるカードをレガシー的な視点から評価するときにしばしば用いられる3マナ以降(時としては2マナ以降)のカードは重い、という文句は少なからず《不毛の大地》を意識したものだと考えていいだろう。
《不毛の大地》を使う際には、レガシーの低マナ域志向が《不毛の大地》を意識して形成されたものだとするならば、《不毛の大地》自体もその影響を受けずにはいられない、ということは頭の中に入れておいた方がいい。つまり、《不毛の大地》がゲームの中で持ちうる影響力は実は限定的である。《不毛の大地》によって相手のマナを縛ることはできるが、それと同時に自分が用いるマナが1マナ減っていること、またその1マナはターンの進行によって回復可能なものであることを忘れ、いたずらに起動しているとわりとしっぺ返しをくらいますよ。短期的なゲームプランを目指すテンポデッキならある程度無視できる特性だが、中〜長期的なゲームプランを目指すことも多いJund、パトリオット、Death&Tax、ゴブリンなどでは《不毛の大地》の起動が逆に敗着になることもあるので注意。
それとは別に今回書かない特殊土地に対処する手段として《不毛の大地》は非常に優れたカードである。《Karakas》、《リシャーダの港》、《燃え柳の木立》、《魂の洞窟》、《雲上の座》、《Maze of Ith》、《名前の長い土地》、《暗黒の深部》など個々のゲームに影響を持つ特殊土地は枚挙にいとまがない。これらのカードに対してテンポ的に最適な解答を《不毛の大地》は提供してくれる。
□基本土地
マジックの最も基本的な部分だといえる5種類の土地。
《平地》、《島》、《沼》、《山》、《森》。
ここまで読みすすめていただいた方ならすぐに分かると思うが、《不毛の大地》の存在から基本土地がいかに優秀な土地であるかは逆説的に証明される。また《血染めの月》や《もみ消し》の存在も基本土地がレガシーという環境に必要な理由になるだろう。
某プレイヤーではないが基本土地への感謝は怠らない方がいい。
□その他の特殊土地
《不毛の大地》への項でも書いたが、上で紹介したもの以外にも個々のゲームで勝敗を分ける特殊土地はかなり多い。しかしそれらはその特殊地形を採用する理由のある個々のデッキにおいての価値に大きく左右されるものなので今回は特に紹介することはしません。
気になる方はmtgwikiで調べるといいと思います。
http://bit.ly/1qykRr4
コメント