先の先を取るか後の先を取るか。

今のレガシーはスニークショーやANTなどのスペル主体の高速コンボが今までよりも明らかに衰退している環境なイメージ。スニークショーはデッキの単純さ故に対策が整いつつある(※1)し、ANTは死儀礼の存在がネック。
その隙をついて伸張してきたのが青白奇跡。基本的なデザインが神ジェイスをビートダウンに対しては終末、コンボに対しては相殺で守るデッキ。ビートダウンに対しては終末がほぼ満点の解答になっていたのに対し、相殺がコンボに対してスピード面で不安の残る選択肢だったんだけど(※2)、そのコンボ勢が減少の一途をたどッた結果相対的に伸びつつある、というのが7月上旬の神レガシーの奇跡ミラーの決勝戦だったりもします。

それから1ヶ月が経過したけど、状況はそこまで変わっていない。相変わらずコンボに取っては辛い風景が広がっているようです。もちろん個々のデッキで見れば対策カードへの対策や、青白奇跡への対策を色々模索している様子は見て取れるんだけど、それがブレイクスルーにつながっている感じはそこまでしません。

さてここでタイトルの話に戻ると、コンボ不在(不在と入っていない)の環境で青白奇跡という「後の先」(※3)を取るデッキがTier1に存在する環境の中で、私たちはどのようなデッキを選択すべきであるのか?
個人的に注目しているのがゴブリン(※4)とジャンドです。カードアド優位の環境でアドバンテージ量で青白奇跡を凌駕可能なゴブリンと、カードアドとカードパワーのバランスがよく取れているジャンド、という位置づけから2つのデッキがチャンスある気がします。それに加えてこの2つのデッキはそれぞれヤスデ団や殺戮遊戯のような奇跡に対して強いカードをすこぶる強いカードを採用できるのがミソ。どちらも純粋なコンボに対しては一手おそいのであまり採用されてきませんでしたが、フィニッシャーが限定的でしかも遅い奇跡に対してはかなり優秀な対策カードになり得ます。元々コンボデッキ以外のデッキには充分有利が取れるデッキなのでこれからの発展に期待です。

それとは別方向で、コンボデッキは再び有利な立ち位置を取り戻すかもしれません。メタゲームの歴史を見れば分かる通り、環境が遅くなったときの1つのソリューションとしてデッキのスピードを早めるというのがあります。もちろんスピード的に中間のデッキの存在を忘れるわけにはいかないので、より速く勝つことを主題に置いたデッキが出てくるのではないかな、と思うわけです。端的に言えばサイドカラーに赤を取ったストームとかリアニメイトとかコボルトストーム(※5)とか。ある意味ではバーンの流行もこの方向から説明できるのかもしれません。

何はともあれ、些細なことであれ、メタゲームの回転は環境全体としては望ましいものです。願わくば9月のタルキールがレガシー環境に良い影響を与えんことを(※6)。


※1
極端な例がデス&タックスです。
※2
何とも贅沢な話です。
※3
「後の先を取る」の本来のニュアンスは「クロスカウンターで大ダメージ」的なところがあるので実は正確な使い方ではありません。ここではコストはかかるがより強力な呪文を使う、程度の意味合いで「後の先」という言葉を使っています。
※4
手前味噌乙。
※5
あのデッキ好きなンスよぉ・・・
※6
フェッチ再録とかでも充分意味がありますよ、ウィザーズさん!

コメント

HOM
2014年8月6日13:18

レガシーを主にゴブリンでやっています。
奇跡対策にヤスデ団は目から鱗でした。(ANT対策に2tラッキー戦長から出せれば間に合う??SnTには微妙にしか刺さらんよね??くらいしか考えてなかったので。)

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