PTQ、GPTシーズンも大詰めということでモダン環境のメタを整理するテスト。
参照元はHappyMTGのデッキ検索の直近1ヶ月のデータ↓
(http://www.happymtg.com/decks/search/Format.name:Modern/Deck.start:2013-01-08)
禁止改訂前の2013年1月中の各種大会結果から引き出すデータなので、2月からのメタについていけるかどうかはあやすぃ。
この1ヶ月間で検索すると、全部で323件の結果が出る。
検索結果が少ないデッキを数え上げていくときりがないので、とりあえず10件以上の検索結果が見つかるデッキを挙げていくと、次のようになる(HappyMTGでの分類のあとに括弧で各デッキの通称を入れておきました。またこれ以降の文章中では、各デッキを括弧の中の通称で呼んでいこうと思います)。
ジャンド:88
出産の殻(キキジキポッド、キキポッド):28
白青赤コントロール(トリコ・トラフト):25
赤緑トロン(うんぽぴんトロン、トロン):22
欠片の双子コンボ(双子):20
白青コントロール+白青クロックパーミッション(UWフラッシュ※):19
青赤ストーム:17
無限眼鏡(メリーラポッド):15
風景の変容(ヴァラクート):11
ズー(Zoo):11
親和:10
※白青コントロールに分類されているデッキの中でクリーチャーの数にばらつきがあり、ほとんど白青クロックパーミッションのようなものも少なくない。しっかりと分類するならば、採用されているクリーチャーが10以下のものをコントロールとして分類するとか、《瞬唱の魔道士》と《修復の天使》の両方が採用されているデッキをフラッシュとするみたいな方法がありそうですが、ここでは面倒くさいのでまとめてUWフラッシュ的なサムシングとひとまとめにしておきます。
上に挙げた11種類のデッキの検索結果の累計が全部で266件。総検索結果の323件中約82%を占め、モダン環境のメインを張るデッキといって差し支えなさそう。これらのデッキをデッキの挙動で分類していくと、大体3種類の系統に分けることができる。
○ブンブン系デッキ
トロン
Zoo
親和
:「自分のやりたいこと」を相手に押し付けていくデッキ。
Zooに関しては、《血編み髪のエルフ》が標準装備されていたり、青をタッチして《聖トラフトの霊》が採用されていたり、バリエーションが豊富でしたが、いずれもビートダウンを基調としているので、とりま、ここに分類。
トロンと親和に関しては正しくブンブン系。相手の準備が整わないうちにゲームをかっさらっていく姿はコンボ的な要素も大きく含んでいる。
ここで紹介していないデッキの中では呪禁オーラ(7件)やバーン(8件)、ソウルシスターズ(3件)などがこの系統のデッキの性格を持っている。
○アグロコントロール系デッキ
・黒系
ジャンド
・青系
トリコトラフト
UWフラッシュ
:相手の挙動に対応しつつ、クロックを展開していくデッキ。コントロール要素としては手札破壊の黒か、カウンターの青のどちらかが採用されやすい。
黒系は、ここではジャンドしか出していないが、BWトークン(5件)やBGWジャンク(1件)などもこの系統に含まれる(※)。序盤の手札破壊から中盤の《ヴェールのリリアナ》につなげていく流れは共通している。
青系の2種類はカウンターで序盤を捌きクロックを展開する。トリコトラフトが《聖トラフトの霊》を4枚搭載し火力を《瞬唱の魔道士》で再利用してより速い段階でのフィニッシュを目指すのに対し、UWフラッシュは《瞬唱の魔道士》、《修復の天使》でカウンターを再利用して盤面を築く。
※むしろ、ジャンドが圧倒的多数を占め、他のデッキの露出が抑えられているということなのかもしれない。ジャンドの88件はパーセンテージで表すと、約27%。結果を出したデッキの4分の1以上がジャンドというのはいささか異常といえたのかもしれない。
○コンボ系デッキ
キキポッド
双子
URストーム
メリーラポッド
ヴァラクート
:方法は違えど、いずれもワンアクションで対戦相手を投了に持ちこむデッキ。
双子、URストーム、ヴァラクートがコンボ一直線なのに比べると、《出産の殻》を利用する2種類のポッドはキーカードの性質上、ビートダウン色が強い点が大きな違い。
なお、上で紹介していないデッキの中にもけち屈葬、サニーサイドアップ(3件)、リビングエンド(2件)、感染(1件)など危険なワンアクションを仕掛けてくるデッキはモダンには少なくない。一通り目を通しておくといざ当たったときに少しだけ嬉しいかもしれない。
「ブンブン系」、「アグロコントロール系」、「コンボ系」、と3つに分けてみて気づくかもしれないが、スペルで盤面をコントロールし少量のフィニッシャーでゲームに勝利する純粋なコントロールがほとんどない。もちろん検索結果10件以下のデッキに目を向ければ、けちコントロールやスペル過多の青白コントロールなどが存在しないわけではないが、比較的少量しか結果を残していない。これはスペルよりもクリーチャーの方にカードパワーが振り分けられる最近のカードデザインの傾向や、《罰する火》、《師範の占い独楽》のような強力なコントロールスペルが禁止されているため、守りに回るよりも積極的にゲームを動かすデッキのほうが結果を残しやすい、ということなんだと思う(と誰かがいっていた気がする)。
さて、2月からの禁止改訂で《血編み髪のエルフ》と《煮えたぎる歌》の2種類が環境から退場することになる。これによって直接的に影響を受けるデッキは、強力なアドバンテージ源を失うジャンド、Zooと、《煮えたぎる歌》の退場によってマナ加速とストーム用スペルの質と量を同時に喪失するURストーム。特に大きいのは環境の実質的なスタンダードとも呼べたジャンドの大幅な弱体化。これによってメタゲームの中心が突然消えてしまい、この台風の目の中にどんなデッキが飛び込んでくるのかはまだ誰にもわからない状況にある。
誰もが予測するであろうことは、ジャンドの妨害能力の高さと量的なアドバンテージに抑えられていたコンボ系デッキの復権。メタが不確定な状況では、コントロールデッキは自分が抑えにいくべき相手が分からず構成しにくい。このこともあって積極的に「攻め」に回るデッキが優位になることは想像しやすい。
誰が「攻め」に回るのか、あるいは混沌としたメタを読み切りコントロールに回って十分強いデッキが発見されるのか、2月のモダンからは目が離せない。と煽ったところでとりあえず終わり。
参照元はHappyMTGのデッキ検索の直近1ヶ月のデータ↓
(http://www.happymtg.com/decks/search/Format.name:Modern/Deck.start:2013-01-08)
禁止改訂前の2013年1月中の各種大会結果から引き出すデータなので、2月からのメタについていけるかどうかはあやすぃ。
この1ヶ月間で検索すると、全部で323件の結果が出る。
検索結果が少ないデッキを数え上げていくときりがないので、とりあえず10件以上の検索結果が見つかるデッキを挙げていくと、次のようになる(HappyMTGでの分類のあとに括弧で各デッキの通称を入れておきました。またこれ以降の文章中では、各デッキを括弧の中の通称で呼んでいこうと思います)。
ジャンド:88
出産の殻(キキジキポッド、キキポッド):28
白青赤コントロール(トリコ・トラフト):25
赤緑トロン(うんぽぴんトロン、トロン):22
欠片の双子コンボ(双子):20
白青コントロール+白青クロックパーミッション(UWフラッシュ※):19
青赤ストーム:17
無限眼鏡(メリーラポッド):15
風景の変容(ヴァラクート):11
ズー(Zoo):11
親和:10
※白青コントロールに分類されているデッキの中でクリーチャーの数にばらつきがあり、ほとんど白青クロックパーミッションのようなものも少なくない。しっかりと分類するならば、採用されているクリーチャーが10以下のものをコントロールとして分類するとか、《瞬唱の魔道士》と《修復の天使》の両方が採用されているデッキをフラッシュとするみたいな方法がありそうですが、ここでは面倒くさいのでまとめてUWフラッシュ的なサムシングとひとまとめにしておきます。
上に挙げた11種類のデッキの検索結果の累計が全部で266件。総検索結果の323件中約82%を占め、モダン環境のメインを張るデッキといって差し支えなさそう。これらのデッキをデッキの挙動で分類していくと、大体3種類の系統に分けることができる。
○ブンブン系デッキ
トロン
Zoo
親和
:「自分のやりたいこと」を相手に押し付けていくデッキ。
Zooに関しては、《血編み髪のエルフ》が標準装備されていたり、青をタッチして《聖トラフトの霊》が採用されていたり、バリエーションが豊富でしたが、いずれもビートダウンを基調としているので、とりま、ここに分類。
トロンと親和に関しては正しくブンブン系。相手の準備が整わないうちにゲームをかっさらっていく姿はコンボ的な要素も大きく含んでいる。
ここで紹介していないデッキの中では呪禁オーラ(7件)やバーン(8件)、ソウルシスターズ(3件)などがこの系統のデッキの性格を持っている。
○アグロコントロール系デッキ
・黒系
ジャンド
・青系
トリコトラフト
UWフラッシュ
:相手の挙動に対応しつつ、クロックを展開していくデッキ。コントロール要素としては手札破壊の黒か、カウンターの青のどちらかが採用されやすい。
黒系は、ここではジャンドしか出していないが、BWトークン(5件)やBGWジャンク(1件)などもこの系統に含まれる(※)。序盤の手札破壊から中盤の《ヴェールのリリアナ》につなげていく流れは共通している。
青系の2種類はカウンターで序盤を捌きクロックを展開する。トリコトラフトが《聖トラフトの霊》を4枚搭載し火力を《瞬唱の魔道士》で再利用してより速い段階でのフィニッシュを目指すのに対し、UWフラッシュは《瞬唱の魔道士》、《修復の天使》でカウンターを再利用して盤面を築く。
※むしろ、ジャンドが圧倒的多数を占め、他のデッキの露出が抑えられているということなのかもしれない。ジャンドの88件はパーセンテージで表すと、約27%。結果を出したデッキの4分の1以上がジャンドというのはいささか異常といえたのかもしれない。
○コンボ系デッキ
キキポッド
双子
URストーム
メリーラポッド
ヴァラクート
:方法は違えど、いずれもワンアクションで対戦相手を投了に持ちこむデッキ。
双子、URストーム、ヴァラクートがコンボ一直線なのに比べると、《出産の殻》を利用する2種類のポッドはキーカードの性質上、ビートダウン色が強い点が大きな違い。
なお、上で紹介していないデッキの中にもけち屈葬、サニーサイドアップ(3件)、リビングエンド(2件)、感染(1件)など危険なワンアクションを仕掛けてくるデッキはモダンには少なくない。一通り目を通しておくといざ当たったときに少しだけ嬉しいかもしれない。
「ブンブン系」、「アグロコントロール系」、「コンボ系」、と3つに分けてみて気づくかもしれないが、スペルで盤面をコントロールし少量のフィニッシャーでゲームに勝利する純粋なコントロールがほとんどない。もちろん検索結果10件以下のデッキに目を向ければ、けちコントロールやスペル過多の青白コントロールなどが存在しないわけではないが、比較的少量しか結果を残していない。これはスペルよりもクリーチャーの方にカードパワーが振り分けられる最近のカードデザインの傾向や、《罰する火》、《師範の占い独楽》のような強力なコントロールスペルが禁止されているため、守りに回るよりも積極的にゲームを動かすデッキのほうが結果を残しやすい、ということなんだと思う(と誰かがいっていた気がする)。
さて、2月からの禁止改訂で《血編み髪のエルフ》と《煮えたぎる歌》の2種類が環境から退場することになる。これによって直接的に影響を受けるデッキは、強力なアドバンテージ源を失うジャンド、Zooと、《煮えたぎる歌》の退場によってマナ加速とストーム用スペルの質と量を同時に喪失するURストーム。特に大きいのは環境の実質的なスタンダードとも呼べたジャンドの大幅な弱体化。これによってメタゲームの中心が突然消えてしまい、この台風の目の中にどんなデッキが飛び込んでくるのかはまだ誰にもわからない状況にある。
誰もが予測するであろうことは、ジャンドの妨害能力の高さと量的なアドバンテージに抑えられていたコンボ系デッキの復権。メタが不確定な状況では、コントロールデッキは自分が抑えにいくべき相手が分からず構成しにくい。このこともあって積極的に「攻め」に回るデッキが優位になることは想像しやすい。
誰が「攻め」に回るのか、あるいは混沌としたメタを読み切りコントロールに回って十分強いデッキが発見されるのか、2月のモダンからは目が離せない。と煽ったところでとりあえず終わり。
コメント