墓掘りの檻@ドレッジユーザー視点
2012年1月17日とりあえず冷静になって考えてみましょう。
レガシーにおいては墓地をリソースとして活用するカード・デッキが多いのでサイドボードから墓地対策が3〜5枚程度採用されるのが常となっています。現状そこに採用されるカードは
・墓地一掃系(トーモッドの墓所、大祖始の遺産など使い切りアイーティファクト)
・ピンポイント系(外科的摘出、根絶、棺の追放など呪文)
・置物系(太陽と月の輪、黒力線、イクスリッドの看守、漁る軟泥など恒久的対策)
のおおよそ三種類があり、ここから自分のデッキと相談して2種類程度を採用されるわけですね。
さて、闇の隆盛で登場する墓掘りの檻ですが、墓地対策として考えると三番目の置物系に分類されます。以前から墓地対策としては置物系が強いといわれてきていましたが、いかんせん今までの置物系墓地対策カードは色拘束が厳しかったり、初手にないと機能しなかったりとピーキーな性格が強かったです。
そこで今回登場した墓掘りの檻です。一マナ無色の恒久的墓地対策カードであり、これを出されてしまうとリアニメイトやドレッジなどのデッキは、少なくともメイン通りの勝ち筋を失ってしまうことになります。
またそれだけでなく現在レガシー環境を席巻している瞬唱の魔導士や緑の太陽の頂点と行った汎用カード、ANTの新しい決め技である炎の中の過去などを抑えられるので、他の置物系と比べると「6回戦やって墓地利用系のデッキと当たらずに全く無駄なスペースになってしまった」ということはなさそうです。(いわんやエンチューをや)
色を問わない恒久的墓地対策というだけでもう充分レガシー級といえそうですが、一方で墓掘りの檻は完全な墓地対策とはいえません。墓掘りの檻が制限できるのは墓地あるいはライブラリーからの、
①クリーチャーの登場
②呪文のプレイ
のみであり、「ライブラリーからのカードサーチ」や「墓地からのカード回収」を制限する訳ではありません。つまり、墓地対策として考えると前のエントリでも書いた通り、ローム・暗黒破などの発掘持ち呪文、罰する火のような墓地経由で繰り返し利用できる呪文、さらには永遠の証人のような単純な墓地回収カードは素通りしてしまうことになります。これらのカードがどこまで流行するか(しているか)、ということは簡単にはわかりませんが、例えば6回戦やって上の4種類のカードを一度も見かけないということはかなり稀だといえます。
といっても、上記4種類のカードよりも瞬唱や緑頂点の採用枚数の方が圧倒的に高いのは火を見るからに明らかなので、より有効活用できそうなカードを採用すること自体は決して誤りだとはいえません。
もう一つ墓掘りの檻の弱点らしい弱点をあげるとすれば、対処されてしまったときの脆弱性があります。これは置物系カードの共通の弱点といえます。置物系のカードは読んで字の如く置いてある限りきわめて強い効果を持ちますが、一度生物除去なりエンチャント除去なりで対処されてしまうとその後いっさい盤面に影響を与えられなくなります。加えてこの墓堀りの檻はアーティファクトであり、石鍛冶の神秘家が流行している環境下では比較的対処されやすいカードであるといえます。この点に関しては他の墓地一掃系、ピンポイント系が一度限りの使いきりである代わりに、追放という形で消えない傷跡を残していくのとトレードオフの関係にあるといえるでしょう。
これらをまとめると
「墓地対策のみならず様々な局面で役割を持てる有用カードであるが、他の墓地対策カード(特に外科的摘出、トーモッドの墓所など1T目の動きを阻害しないもの)と長所短所はトレードオフなのでどれぐらい採用されるかは不透明」
みたいな希望的観測を、今はとりあえずしておきます。
あまり流行ってほしくないカードであるため少し辛い評価になってしまいましたが、NPHで登場した外科的摘出と同様にレガシー環境に影響を持つカードであることは変わりありません。他の墓地対策・コンボ対策カードとの競合に勝ち残っていけるか注目していきたいところです。
レガシーにおいては墓地をリソースとして活用するカード・デッキが多いのでサイドボードから墓地対策が3〜5枚程度採用されるのが常となっています。現状そこに採用されるカードは
・墓地一掃系(トーモッドの墓所、大祖始の遺産など使い切りアイーティファクト)
・ピンポイント系(外科的摘出、根絶、棺の追放など呪文)
・置物系(太陽と月の輪、黒力線、イクスリッドの看守、漁る軟泥など恒久的対策)
のおおよそ三種類があり、ここから自分のデッキと相談して2種類程度を採用されるわけですね。
さて、闇の隆盛で登場する墓掘りの檻ですが、墓地対策として考えると三番目の置物系に分類されます。以前から墓地対策としては置物系が強いといわれてきていましたが、いかんせん今までの置物系墓地対策カードは色拘束が厳しかったり、初手にないと機能しなかったりとピーキーな性格が強かったです。
そこで今回登場した墓掘りの檻です。一マナ無色の恒久的墓地対策カードであり、これを出されてしまうとリアニメイトやドレッジなどのデッキは、少なくともメイン通りの勝ち筋を失ってしまうことになります。
またそれだけでなく現在レガシー環境を席巻している瞬唱の魔導士や緑の太陽の頂点と行った汎用カード、ANTの新しい決め技である炎の中の過去などを抑えられるので、他の置物系と比べると「6回戦やって墓地利用系のデッキと当たらずに全く無駄なスペースになってしまった」ということはなさそうです。(いわんやエンチューをや)
色を問わない恒久的墓地対策というだけでもう充分レガシー級といえそうですが、一方で墓掘りの檻は完全な墓地対策とはいえません。墓掘りの檻が制限できるのは墓地あるいはライブラリーからの、
①クリーチャーの登場
②呪文のプレイ
のみであり、「ライブラリーからのカードサーチ」や「墓地からのカード回収」を制限する訳ではありません。つまり、墓地対策として考えると前のエントリでも書いた通り、ローム・暗黒破などの発掘持ち呪文、罰する火のような墓地経由で繰り返し利用できる呪文、さらには永遠の証人のような単純な墓地回収カードは素通りしてしまうことになります。これらのカードがどこまで流行するか(しているか)、ということは簡単にはわかりませんが、例えば6回戦やって上の4種類のカードを一度も見かけないということはかなり稀だといえます。
といっても、上記4種類のカードよりも瞬唱や緑頂点の採用枚数の方が圧倒的に高いのは火を見るからに明らかなので、より有効活用できそうなカードを採用すること自体は決して誤りだとはいえません。
もう一つ墓掘りの檻の弱点らしい弱点をあげるとすれば、対処されてしまったときの脆弱性があります。これは置物系カードの共通の弱点といえます。置物系のカードは読んで字の如く置いてある限りきわめて強い効果を持ちますが、一度生物除去なりエンチャント除去なりで対処されてしまうとその後いっさい盤面に影響を与えられなくなります。加えてこの墓堀りの檻はアーティファクトであり、石鍛冶の神秘家が流行している環境下では比較的対処されやすいカードであるといえます。この点に関しては他の墓地一掃系、ピンポイント系が一度限りの使いきりである代わりに、追放という形で消えない傷跡を残していくのとトレードオフの関係にあるといえるでしょう。
これらをまとめると
「墓地対策のみならず様々な局面で役割を持てる有用カードであるが、他の墓地対策カード(特に外科的摘出、トーモッドの墓所など1T目の動きを阻害しないもの)と長所短所はトレードオフなのでどれぐらい採用されるかは不透明」
みたいな希望的観測を、今はとりあえずしておきます。
あまり流行ってほしくないカードであるため少し辛い評価になってしまいましたが、NPHで登場した外科的摘出と同様にレガシー環境に影響を持つカードであることは変わりありません。他の墓地対策・コンボ対策カードとの競合に勝ち残っていけるか注目していきたいところです。
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